使い方ガイド
配当金で月3万円に必要な元本の考え方
「配当で月◯万円」から必要な元本を逆算する手順です。税引後で考えると必要額が変わる点と、利回りの置き方の注意点をまとめました。
- 執筆
- NY工房
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1. 逆算の式はこれだけ
必要な元本は、年間で受け取りたい配当を想定利回りで割るだけで出ます。
月3万円なら年間36万円です。想定利回り4%で計算すると 36万円 ÷ 0.04 = 900万円。ここまでは単純な割り算です。
ただしこの900万円は税引前の数字です。実際に手元に入る額はここから減ります。
2. 手取りで考えると必要額は約1.25倍になる
上場株式などの配当には、受け取る時点で20.315%が源泉徴収されます(所得税 15% + 復興特別所得税 0.315% + 住民税 5%)。
つまり税引前で年36万円の配当があっても、手元に残るのは約28.7万円です。手取りで月3万円が欲しいなら、税引前ではもっと多く必要になります。
手取りベースだと、税引前で計算した額の約1.25倍が目安です。900万円ではなく約1,129万円になります。この差を知らずに目標を立てると、達成したつもりで手取りが足りないことになります。
3. 手取りベースの目安(利回り別)
いずれも「税引後(手取り)でその金額を受け取る」場合の目安です。
| 手取りの目標 | 利回り3% | 利回り4% | 利回り5% |
|---|---|---|---|
| 月1万円 | 約502万円 | 約376万円 | 約301万円 |
| 月3万円 | 約1,506万円 | 約1,129万円 | 約904万円 |
| 月5万円 | 約2,510万円 | 約1,882万円 | 約1,506万円 |
| 月10万円 | 約5,020万円 | 約3,765万円 | 約3,012万円 |
※ 利回りは自分で置いた仮定です。将来の受取額を保証するものではありません。実際には減配・増配・株価変動・為替(外国株)で変わります。
4. 利回りの置き方で注意すること
表を見て分かるとおり、想定利回りを1ポイント変えるだけで必要な元本は大きく動きます。ここが逆算のいちばん脆い部分です。
- 高い利回りを置くほど必要な元本は小さく見えるが、その利回りを維持できる前提が要る
- 過去の実績利回りは将来の利回りではない(減配すれば下がる)
- 外国株は現地課税がかかる場合があり、手取りはさらに減ることがある
- 同じ利回りでも、株価が下がって利回りが上がっている銘柄は事情が違う
逆算は「いくら必要か」の桁を掴むための道具として使い、利回りを都合よく高く置いて必要額を小さく見せないことが実用上のコツです。
5. 手順(ツールで試算する)
計算自体は登録不要のツールでできます。手順は次のとおりです。
- 目標を月額か年額で入れる
- その金額を「税引前」と「税引後(手取り)」のどちらで考えるか選ぶ
- 想定利回りを入れる(3〜4% あたりから試すと感覚が掴めます)
- 出た必要元本を、いまの資産額と比べる
- 利回りを 3% / 4% / 5% と変えて、必要額の振れ幅を見る
5 が特に大事です。1つの数字で決めるのではなく、幅で捉えると、あとから前提が崩れても慌てにくくなります。
6. 逆算したあとにやること
必要な元本が分かっても、そこで終わると次の年には忘れています。逆算は「出発点の確認」なので、続きは実績の記録です。
- 目標を書き残す — 何%の利回りを前提に、いくらを目指したのか。前提を残さないと後で検証できません
- 実際の受取額を記録する — 想定利回りと実績がどれだけずれたかは、実績を残さないと分かりません
- 年1回見直す — 減配・増配があれば必要元本も変わります
受け取った配当の記録は、証券会社の CSV から集計できます。楽天証券の配当金 CSV なら、ログイン不要の集計ツールでそのまま年別・月別に見られます。
記録まで続けるなら
portfolio-journal では、受け取った配当を月別・年間・累計・銘柄別に記録して、目標との距離を追えます。判断メモを添えておけば「なぜその銘柄を選んだか」も残ります。
参考(出典)
配当の源泉徴収税率(20.315%)は上記の公的情報に基づく一般的な説明です。NISA 口座内の配当や、確定申告の選択によって取り扱いは変わります。個別の判断は最新の一次情報をご確認ください。
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