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楽天証券のクレカ積立で年12,000ポイント。でも年会費11,000円の元は取れていませんでした

信託報酬とポイントを、自分の保有額と実績で数えた記録です。

執筆
NY工房
公開日
2026年7月31日
最終更新日
2026年7月31日

本ブログは運営者個人の投資記録です。特定銘柄の売買推奨・投資助言ではありません。記事中の portfolio-journal は本ブログの運営者が開発・運営しているサービスです。

評価額は2026年7月30日基準、制度(信託報酬・ポイント付与率・還元率・年会費)は同日時点、実績ポイントは2026年6月分です。信託報酬もポイント付与率も改定されるので、読んでいる時点では変わっている可能性があります。特定のファンドやカードをすすめる記事ではありません。

結論

先日、利確したファンドを買い直したら−17%になった記録を公開しました。積立は止めない判断をしたのですが、そのときに気になったのが「積立を続けている間、コストとポイントはどちらが大きいのか」です。数えてみて、分かったことが3つあります。

  • いま払っている信託報酬は年2,710円で、戻ってきているポイントは年12,819ポイント。いまの残高なら払っている額の4.7倍が戻っている状態でした
  • ただし年会費11,000円と信託報酬まで含めると、私の年間の収支は−891円。年会費無料のカードなら+4,109円なので、年5,000円負けていました
  • ポイント付与率が高いファンドほど、正味の持ち出しも大きい。付与率だけを見て比べると逆の結論になります

何と何を比べるのか

楽天証券で楽天・プラスシリーズを積み立てると、ポイントが2種類付きます。

  • クレカ積立のポイント——積み立てた金額に対して付く(フロー)
  • 投信残高ポイント——保有している残高に対して付く(ストック)

一方で払っている信託報酬は、残高に対してかかります。積立額に対して戻るものと、残高に対してかかるものが混ざっているので、感覚では大小が分かりません。

使った数字(2026年7月30日時点)

持っている楽天・プラスは2本です。

保有している2ファンドの信託報酬・代行手数料・投信残高ポイントの付与率と、その差引
ファンド信託報酬うち代行手数料残高ポイント差引
楽天・プラス・オールカントリー0.0561%0.0187%0.017%0.0391%
楽天・プラス・SOX0.176%0.055%0.05%0.126%

信託報酬は実質的な負担(年率・税込)。「差引」は信託報酬から残高ポイントを引いた、正味の持ち出しです。

カード側は共通です。クレカ積立の還元率は楽天プレミアムカードで1%、月間の上限は100円〜100,000円、年会費は11,000円(税込)。

低コストなファンドほど、クレカ積立の還元率は下がる

クレカ積立の還元率は、ファンドの代行手数料が年率0.4%(税込)以上か未満かで分かれます。2本とも代行手数料は0.0187%・0.055%で「0.4%未満」の側なので、年会費無料の楽天カードなら0.5%、ゴールドで0.75%、プレミアムで1%、ブラックで2%です。

信託報酬のうち販売会社に入る分が原資なので、筋は通っています。ここを知らずに「楽天カードなら1%」だと思って計算すると、年会費無料のカードでは倍ずれます。

ポイント付与率が高いファンドほど、正味の持ち出しも大きい

SOXの残高ポイントはオールカントリーの約3倍(0.05%と0.017%)です。ただし信託報酬も3倍以上あるので、差引の持ち出しはSOXの方が約3.2倍大きい(0.126%と0.0391%)。

「ポイント付与率が高い=お得」ではありませんでした。付与率は単独で意味を持つ数字ではなく、信託報酬とセットで見ないと逆の結論になります。

自分の保有分で計算した

計算式はこれだけです。

  • 年間の信託報酬 = 保有残高 × 信託報酬率
  • 年間の残高ポイント = 保有残高 × 付与率
  • 年間のクレカ積立ポイント = 年間の積立額 × 還元率
保有ファンドごとの評価額と、年間の信託報酬・残高ポイントの概算
ファンド評価額年間の信託報酬年間の残高ポイント
楽天・プラス・オールカントリー4,545,144円2,550円773P
楽天・プラス・SOX91,068円160円46P
合計4,636,212円2,710円819P

クレカ積立は上限の月10万円を、全額オールカントリーに入れています。年120万円の1%なので年12,000ポイント。SOXは前の記事のとおり買い増した分です。

受け取る側が12,000 + 819 = 12,819ポイント、払う側が2,710円。差引で+10,109円分でした。払っている信託報酬の4.7倍がポイントで戻っていることになります。含み損−17%の話とは、まったく別の軸でした。

実績と突き合わせた

計算しただけでは合っているか分かりません。楽天証券のポイント実績(2026年6月分)と並べました。

2026年6月に実際に付与されたポイントと、計算値の比較
対象サービス6月の実績計算値
投信積立 楽天カードクレジット決済1,000P100,000円 × 1% = 1,000P
投信残高ポイントプログラム54P残高 × 0.017% ÷ 12 の水準
取引手数料ポイントプログラム0P—
投資信託資産形成ポイント0P—

クレカ積立は1円のずれもなく一致しました。残高ポイントも、オールカントリーの残高に年率0.017%を掛けて12で割った水準と合っています。上に書いた「年12,000ポイント」は、計算値ではなく実測に裏付けられた数字です。

計算に入れなかったポイントもある

同じ画面に、投資信託+0.5倍・米国株式+0.5倍(SPU)で計200ポイントも付いていました。年にすると2,400ポイントです。

これはこの記事の計算には入れていません。SPUは楽天市場での買い物額に対する上乗せなので、買い物をしなければ0になるからです。買い物額という投資と無関係な変数を混ぜると、「信託報酬に対していくら戻ってきたか」という比較そのものが成立しなくなります。

外したことをわざわざ書いているのは、外すと数字が小さく見えるからです。足せば「もっと得している」と書けますが、それは別の話を混ぜた数字になります。

年12,000ポイントで年会費11,000円の元は取れる、と思っていました

年会費は11,000円。クレカ積立で年12,000ポイント。12,000 > 11,000だから元は取れている——最初はそう思っていました。ここが間違いでした。

比べる相手が違います。年会費無料の楽天カードでも0.5%は付くからです。

年会費を含めたときの、プレミアムカードと年会費無料カードの年間収支の比較
カード受け取り払い差引
楽天プレミアムカード(私)12,000P + 819P信託報酬 2,710円 + 年会費 11,000円−891円
年会費無料の楽天カード6,000P + 819P信託報酬 2,710円+4,109円

プレミアムカードにしたことで増えるポイントは6,000円分、増える費用は11,000円。積立の分だけで見れば、年5,000円のマイナスです。上の表の差引(−891円と+4,109円)の差も、ちょうど5,000円になります。

しかもクレカ積立には月10万円の上限があるので、積立額を増やして回収することもできません。上限が計算の天井になっています。

これは「プレミアムカードは損だ」という話ではありません。年会費は楽天市場での還元や旅行保険などカード全体に対して払っているもので、積立だけに帰属させるのは不正確です。私も楽天市場の利用を含めて持っています。書いておきたいのは、「クレカ積立の還元率が高いから」という理由だけでカードを選ぶと、比べる相手を間違えやすいということです。

いつポイントとコストが逆転するか

信託報酬は残高にかかり、クレカ積立のポイントはその年に積んだ額に付きます。だから積立を始めたばかりの時期はポイントが勝ち、残高が積み上がるほど信託報酬が勝ちます。境目は割り算で出せます。

残高 = 年間積立額 × 還元率 ÷ 正味の持ち出し率

将来の利回りを仮定しなくても出せるのが、この式の良いところです。私の条件(年120万円 × 1% = 12,000ポイント)で当てはめると、ファンドによって境目が3倍違いました。

ファンドごとの、信託報酬がポイントを上回り始める残高
ファンド正味の持ち出し信託報酬がポイントを上回り始める残高
楽天・プラス・オールカントリー0.0391%約3,070万円
楽天・プラス・SOX0.126%約950万円

同じ積立額でも、低コストなファンドで積んでいるほど、ポイントが勝つ状態が長く続きます。値上がりでも値下がりでもこの関係は変わりません(残高がどう増えたかは関係なく、残高と年間積立額の比だけで決まるため)。

私はクレカ積立をオールカントリーに入れているので、当てはまるのは約3,070万円のほうです。残高は2本合わせて464万円なので、まだかなり手前でした。

これは「実質コスト」ではありません

ここは正確に書いておきます。信託報酬からポイントを引いた額は、本当の実質コストではありません。

  • 投資信託には信託報酬のほかに売買委託手数料・監査費用などがかかります(運用報告書で事後的に分かる「実質コスト」は信託報酬より大きくなるのが普通です)
  • 指数との乖離は、費用とは別に存在します
  • ポイント制度は改定されます。残高ポイントの付与率もクレカ積立の還元率も、過去に変わっています

なので上の計算は「現在の条件が続いた場合の、1年分の概算」です。10年後の累計を出すこともできますが、それには将来の残高=想定利回りの仮定が必要になるのでやりません。仮定を1つ入れるたびに、結論は前提の飾りになります。

記録に残した見直す条件

この計算をしたうえで、積立を続ける判断は変えていません。ただし、見直す条件に2行足しました。

  • 残高が約3,070万円を超えたら、ポイントを差し引いてもコストが勝つ状態になるので、そのタイミングでコストを再計算する
  • 残高ポイントの付与率・クレカ積立の還元率・カードの年会費のいずれかが改定されたら、その時点で計算し直す

こういう「いつ何を見直すか」は、決めた瞬間は覚えていても3か月後には忘れます。忘れるので記録しています。

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